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神戸・三宮の子宮頸部異形成(子宮頸がん検診で異常を指摘された方へ)

「ASC-USやLSILと言われたけれど、何のことか分からない…」
「もしかして子宮頸がんなのでは?」
「妊娠できなくなるのではないか…」

このような不安を抱えて受診される患者さまは非常に多くいらっしゃいます。

しかし、子宮頸がん検診で異常を指摘されたからといって、すぐに子宮頸がんというわけではありません。

多くの場合は、「子宮頸部異形成(しきゅうけいぶいけいせい)」という、がんになる前の段階(前がん病変)が見つかっています。

子宮頸部異形成は、適切な検査と経過観察、必要に応じた治療を行うことで、子宮頸がんへの進行を予防できる病気です。

そのため、検診で異常を指摘された場合は放置せず、婦人科で精密検査を受けることが非常に大切です。

当院では、子宮頸がん検診の二次精査、HPV検査、コルポスコピー検査、組織診(生検)に対応しており、患者さま一人ひとりの状態に合わせて丁寧に診療を行っています。

子宮頸部異形成とは?

子宮頸部異形成とは、子宮の入り口(子宮頸部)の細胞に異常が生じ、正常な細胞から子宮頸がんへ進行する途中の状態をいいます。

医学的には、

  • CIN1(軽度異形成)
  • CIN2(中等度異形成)
  • CIN3(高度異形成)

の3段階に分類されます。

異形成は「前がん病変」と呼ばれますが、がんではありません。

しかし、一部は時間をかけて子宮頸がんへ進行する可能性があるため、定期的な検査が必要になります。

子宮頸部異形成の原因

原因のほとんどはHPV(ヒトパピローマウイルス)

子宮頸部異形成のほとんどはHPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染が原因です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性交経験のある女性の約80%が一生に一度は感染するといわれる、ごくありふれたウイルスです。

感染しても多くは症状がなく、約90%は1~2年以内に免疫の働きによって自然に排除されます。

しかし、一部ではHPV感染が持続し、子宮頸部の細胞に異常が生じて子宮頸部異形成を発症します。さらに、その一部は子宮頸がんへ進行することがあります。

HPV感染

持続感染

子宮頸部異形成

子宮頸がん

HPV感染が持続すると子宮頸部異形成や子宮頸がんへ進行する可能性がありますが、このような経過をたどるのは一部の方です。

ほとんどのHPV感染は免疫の働きによって自然に排除されるため、HPVに感染したからといって必ず子宮頸部異形成や子宮頸がんになるわけではありません。

HPVに感染すると必ず子宮頸がんになりますか?

答えは「いいえ」です。

HPVに感染しただけで子宮頸がんになるわけではありません。

感染しても約90%の方は1~2年以内に自然排除されます。

しかし、一部の方ではウイルスが長期間残り続ける「持続感染」となり、子宮頸部異形成へ進行することがあります。

HPVはどのように感染しますか?

主に性交渉によって感染します。

ただし、

  • 性交渉の回数
  • パートナーの人数

だけで決まるものではありません。

性交経験が1人だけでも感染することがあります。

そのため、HPV感染は特別なことではなく、誰にでも起こりうる感染症です。

子宮頸部異形成の症状

子宮頸部異形成は、ほとんどの場合、症状がありません。

以下の症状が出ることは少なく、多くは検診で偶然見つかります。

症状がないからこそ、定期的な子宮頸がん検診が重要になります。

子宮頸がん検診で異常を指摘されたらどうなる?

一般的には、

子宮頸がん検診

異常を指摘

婦人科で精密検査
(HPV検査・組織診など)

経過観察または治療

という流れになります。

子宮頸がん検診の結果の見方

NILM

異常なし。

通常通り定期検診を受けましょう。

ASC-US

意義不明な異型扁平上皮細胞。

軽度の異常が疑われます。

多くの場合はHPV検査を行います。

LSIL

軽度扁平上皮内病変。

軽度異形成(CIN1)が疑われます。

HSIL

高度扁平上皮内病変。

中等度異形成(CIN2)や高度異形成(CIN3)が疑われます。

AGC

腺細胞異常。

子宮頸部だけでなく、子宮体部の検査が必要になる場合があります。

ASC-USと言われた方へ

ASC-USは、「正常とは言い切れないが、異形成とも断定できない細胞がみられる」という状態です。

比較的よくみられる結果であり、過度に心配する必要はありません。

ただし、高リスクHPVが陽性であれば、精密検査が必要になります。

LSILと言われた方へ

LSILは軽度異形成が疑われる状態です。

多くは自然治癒します。

しかし、一部では病変が進行するため、定期的な経過観察が必要になります。

HSILと言われた方へ

HSILは中等度異形成または高度異形成が疑われる状態です。

子宮頸がんそのものではありませんが、精密検査が必要です。

放置すると子宮頸がんへ進行する可能性があります。

HPV陽性と言われた方へ

HPV陽性=子宮頸がんではありません。

HPV陽性の方のほとんどは、将来的に子宮頸がんにならずに自然排除されます。

しかし、持続感染している場合には異形成が発生する可能性があります。

そのため、定期的な検査が非常に重要です。

子宮頸部異形成は自然に治りますか?

子宮頸部異形成は、病変の程度によって自然に改善する可能性が異なります。

分類自然治癒率
CIN1約60~90%
CIN2約40~70%
CIN3約10~30%

CIN1は自然に改善することが多いため、定期的な経過観察が行われます。一方、CIN3は自然に改善する可能性が低く、子宮頸がんへの進行を防ぐために円錐切除術などの治療が検討されます。

放置しても大丈夫?

結論からいうと、放置はおすすめできません。

特に、

では、子宮頸がんへ進行するリスクがあります。

「症状がないから大丈夫」と自己判断せず、定期的に婦人科を受診することが大切です。

このような方は婦人科を受診してください

✅ 子宮頸がん検診で異常を指摘された

✅ HPV陽性と言われた

✅ ASC-USと言われた

✅ LSILと言われた

✅ HSILと言われた

✅ 円錐切除が必要か相談したい

子宮頸部異形成の精密検査とは?

子宮頸がん検診でASC-US、LSIL、HSIL、HPV陽性などを指摘された場合、多くの方は「がんかもしれない」と大きな不安を感じます。しかし、検診結果だけでは、実際に子宮頸部異形成があるのか、どの程度の病変なのかを正確に判断することはできません。

そのため、子宮頸がん検診で異常を指摘された場合には、精密検査として「組織診(生検)」を行い、病変の有無や程度を詳しく調べる必要があります。

精密検査を受けることで、経過観察でよいのか、治療が必要なのかを正確に判断でき、子宮頸がんへの進行を未然に防ぐことにつながります。

検診で異常を指摘されたからといって、必ずしもがんというわけではありません。まずは落ち着いて、婦人科で精密検査を受けることが大切です。

組織診断とは?

組織診断(生検)とは、子宮頸がん検診で異常を指摘された場合に行う精密検査です。子宮頸部の組織を採取し、病理検査によって異形成(CIN1・CIN2・CIN3)や子宮頸がんの有無、病変の程度を詳しく調べます。検査結果をもとに、一人ひとりに適した治療方針を決定します。

組織診断(生検)は痛いですか?

組織を採取する際に、チクッとした痛みや軽い生理痛のような痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの方は短時間で終了する検査です。

組織診断(生検)後の出血について

組織を採取した後は、茶色のおりものや少量の出血、黒っぽいおりものが数日続くことがあります。これは異常ではありません。

ただし、生理2日目以上の出血、強い腹痛、発熱がある場合は、早めに当院へご相談ください。

検査結果はいつ分かりますか?

病理検査の結果は、一般的には2週後に判明します。

CIN1(軽度異形成)の治療方針

CIN1(軽度異形成)は、多くの場合自然に改善するため、積極的な治療は行わず、経過観察が基本となります。

定期的な細胞診やHPV検査などを行い、病変の変化を確認します。検査の時期や間隔は、HPVの型や検査結果などを総合的に判断して決定します。

すぐに手術が必要となることはほとんどありません。

CIN2(中等度異形成)の治療方針

CIN2(中等度異形成)は、自然に改善する可能性があるため、定期的な経過観察を行うことが一般的です。

経過観察では、細胞診やHPV検査、組織診断などを行い、病変の変化を確認します。

経過中にCIN3(高度異形成)へ進行した場合や、病変が長期間持続する場合などには、年齢、妊娠希望の有無、HPVの型などを総合的に判断し、一部の方では円錐切除術を検討します。

CIN3(高度異形成・上皮内がん)の治療方針

CIN3(高度異形成・上皮内がん)は、子宮頸がんへ進行するリスクが高いため、多くの場合、子宮頸部円錐切除術を行います。

円錐切除術によって病変を切除するとともに、採取した組織を病理検査し、病変の状態や切除断端の状態、子宮頸がんの有無を詳しく確認します。

病理検査の結果をもとに、今後の治療方針や経過観察についてご説明します。

子宮頸部を円錐状に切除する手術です。

病変を取り除くことで、

の両方を行うことができます。

円錐切除が必要になるケース

以下のような場合に検討されます。

✅ CIN3

✅ 一部のCIN2

✅ 病変が広範囲

✅ がんを否定できない

円錐切除は入院が必要ですか?

施設によって異なります。

円錐切除術は、日帰り手術で行う施設もあれば、入院で行う施設もあります。入院の有無や期間は、医療機関や手術方法などによって異なります。

円錐切除後の出血について

術後には、

が2~4週間程度続くことがあります。

かさぶたが取れる時期に、一時的に出血が増えることもあります。

円錐切除後の生活制限

術後しばらくは、

を控えていただきます。

詳細な期間については主治医の指示に従ってください。

子宮頸部異形成は妊娠できますか?

異形成があること自体で、妊娠できなくなることはほとんどありません。

CIN1・CIN2・CIN3であっても、多くの方が自然妊娠されています。

円錐切除後は妊娠できますか?

多くの方が問題なく妊娠・出産されています。

しかし、子宮頸部の一部を切除するため、

のリスクがわずかに高くなることが知られています。

妊娠希望がある場合は?

妊娠を希望されている方では、

を考慮しながら、できるだけ子宮を温存できる方法を選択します。

治療と妊娠の両立について、十分に相談しながら方針を決定していきます。

子宮頸部異形成は再発しますか?

異形成は、治療後にも再発することがあります。

特に、

には再発リスクが高くなることがあります。

そのため、治療後も定期的な検査が重要です。

HPVワクチンは効果がありますか?

すでにHPVに感染している場合でも、ワクチン接種によって他の型への感染予防や再発リスク低下が期待できる可能性があります。

接種の適応については医師へご相談ください。

子宮頸部異形成を放置するとどうなりますか?

すべての子宮頸部異形成が子宮頸がんへ進行するわけではありません。

しかし、一部の異形成は数年かけて子宮頸がんへ進行する可能性があります。そのため、異形成の程度(CIN)やHPVの型に応じて、適切な経過観察や治療を受けることが大切です。

特に、以下の場合は慎重な管理が必要です。

・CIN2(中等度異形成)
・CIN3(高度異形成・上皮内がん)
・HPV16型・HPV18型陽性

放置せず、医師の指示に従って定期的な受診や必要な治療を受けましょう。

このような方は早めの受診をおすすめします

✅ 子宮頸がん検診で異常を指摘された

✅ HPV陽性と言われた

✅ CIN1・CIN2・CIN3と診断された

✅ 円錐切除が必要と言われた

✅ 妊娠への影響が心配

よくあるご質問

子宮頸部異形成とは何ですか?

子宮頸部異形成とは、子宮の入り口である「子宮頸部」の細胞に異常が生じている状態をいいます。医学的には「前がん病変」と呼ばれ、正常な細胞と子宮頸がんの中間の段階にあたります。

ただし、子宮頸部異形成と診断されたからといって、すぐに子宮頸がんになるわけではありません。多くの場合は自然に改善したり、適切な経過観察や治療によって子宮頸がんへの進行を防ぐことができます。

子宮頸部異形成のほとんどはHPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染が原因とされています。自覚症状がほとんどないため、子宮頸がん検診で偶然発見されるケースが大半です。そのため、検診で異常を指摘された場合には、症状がなくても婦人科で精密検査を受けることが非常に重要です。

子宮頸部異形成は子宮頸がんですか?

いいえ。子宮頸部異形成と子宮頸がんは異なる病気です。

子宮頸部異形成は、将来的に子宮頸がんへ進行する可能性がある「前がん病変」の状態を指します。細胞に異常はありますが、まだ「がん」ではありません。

子宮頸部異形成は、CIN1(軽度異形成)、CIN2(中等度異形成)、CIN3(高度異形成)の3段階に分類されます。特にCIN3は子宮頸がんの一歩手前の状態と考えられていますが、この段階で適切な治療を行うことで、多くの場合は子宮頸がんへの進行を防ぐことができます。

子宮頸がん検診で異常を指摘されても、すぐに「がん」と考える必要はありません。まずは精密検査を受け、病変の程度を正確に把握することが大切です。

子宮頸部異形成になる原因は何ですか?

子宮頸部異形成の原因のほとんどは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染です。

HPVは性交経験のある女性の多くが一生に一度は感染するといわれている非常にありふれたウイルスです。しかし、感染したからといって全員が異形成や子宮頸がんになるわけではありません。

多くの場合、HPVは1~2年以内に自然に排除されます。しかし、一部の方ではウイルスが長期間残り続ける「持続感染」となり、その結果、子宮頸部異形成が発生します。

また、喫煙、免疫力の低下、長期間のHPV感染などが、異形成の進行リスクを高める要因と考えられています。

HPV陽性と言われました。子宮頸がんでしょうか?

HPV陽性と言われても、子宮頸がんであることを意味するわけではありません。

HPVは非常にありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の多くが感染を経験します。そのうち、ほとんどの方では自分の免疫力によって自然にウイルスが排除されます。

一方で、一部の方ではHPV感染が持続し、子宮頸部異形成へ進行することがあります。そのため、HPV陽性と言われた場合には、定期的な子宮頸がん検診や精密検査を受けることが重要です。

「HPV陽性=子宮頸がん」と誤解して必要以上に不安になる必要はありません。まずは医師の指示に従い、適切な検査を受けましょう。

HPVは自然に治りますか?

はい。多くの場合、HPVは自然に排除されます。

HPVに感染しても、約90%の方は1~2年以内に自分の免疫力によってウイルスが消失するといわれています。

しかし、一部の方ではウイルスが長期間残り続ける「持続感染」となり、子宮頸部異形成や子宮頸がんの原因となることがあります。

HPVに感染したかどうかだけでは、将来的なリスクを正確に判断することはできません。そのため、HPV陽性と言われた場合には、医師の指示に従って定期的に検査を受けることが大切です。

また、禁煙や規則正しい生活習慣を心がけることも、免疫力を維持するうえで重要と考えられています。

子宮頸部異形成は自然に治りますか?

病変の程度によって、自然に改善する可能性は異なります。

CIN1(軽度異形成)は約60〜90%、CIN2(中等度異形成)は約40〜70%の方で自然に改善するとされています。

一方、CIN3(高度異形成・上皮内がん)は子宮頸がんへ進行するリスクが高いため、多くの場合、子宮頸部円錐切除術などの治療が推奨されます。

自然に改善する可能性があるからといって自己判断で受診を中断せず、定期的な検査や適切な治療を受けることが大切です。

子宮頸部異形成に症状はありますか?

子宮頸部異形成のほとんどは無症状です。

初期の段階では、痛みや出血などの自覚症状がほとんどありません。そのため、多くの方が子宮頸がん検診を受けた際に偶然発見されています。

一部では、不正出血や性交後出血、おりものの増加などがみられることもありますが、これらの症状だけで子宮頸部異形成と判断することはできません。

症状がないから大丈夫と思い込まず、定期的に子宮頸がん検診を受けることが、子宮頸がんを予防するために最も重要です。

不正出血があると子宮頸部異形成でしょうか?

不正出血があるからといって、必ずしも子宮頸部異形成とは限りません。

不正出血の原因には、ホルモンバランスの乱れ、子宮頸管ポリープ、子宮筋腫、子宮内膜症、性感染症、子宮頸がんなど、さまざまな病気が含まれます。

一方で、子宮頸部異形成や子宮頸がんでも不正出血や性交後出血がみられることがあります。

不正出血が続く場合や、繰り返し出血がみられる場合には、自己判断せずに婦人科を受診し、原因を調べることが大切です。

性交後の出血は子宮頸部異形成の症状ですか?

性交後の出血は、子宮頸部異形成や子宮頸がんでみられることがあります。

しかし、実際には子宮頸管ポリープ、子宮頸管炎、腟炎、ホルモンバランスの変化など、良性の病気が原因になっていることも少なくありません。

ただし、性交後の出血を繰り返す場合には、子宮頸部の異常が隠れている可能性もあります。

最近子宮頸がん検診を受けていない方や、検診で異常を指摘されたことがある方は、一度婦人科で相談されることをおすすめします。

子宮頸部異形成を放置するとどうなりますか?

子宮頸部異形成のすべてが子宮頸がんになるわけではありません。しかし、一部は数年から10年以上かけて子宮頸がんへ進行する可能性があります。

特にCIN2やCIN3、高リスクHPVである16型や18型が検出されている場合には注意が必要です。

子宮頸部異形成の怖いところは、病気が進行しても自覚症状がほとんどないことです。そのため、「症状がないから大丈夫」と自己判断して受診をやめてしまうと、気づいたときには高度異形成や子宮頸がんへ進行していることもあります。

子宮頸がんは、異形成の段階で発見し、適切に管理することで予防できるがんです。医師から指示された間隔で、必ず定期的に受診しましょう。

組織検査(生検・組織診断)とはどのような検査ですか?

組織検査(生検・組織診断)は、子宮頸部の異常が疑われる部分から少量の組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べる精密検査です。子宮頸がん検診でASC-US、LSIL、HSIL、HPV陽性などを指摘された場合に組織検査を行い、子宮頸部異形成の有無や程度を正確に診断します。

検査では、子宮頸部に3〜5%の酢酸を塗布し、異常な細胞が白く変化する部分を確認したうえで、必要に応じてその部分の組織を少量採取します。採取した組織は病理検査で詳しく調べられます。

子宮頸がん検診の結果だけでは病変の程度を正確に判断できないことがあります。組織検査(生検・組織診断)を行うことで、経過観察でよいのか、治療が必要なのかを適切に判断でき、子宮頸がんへの進行予防につながります。

組織検査(生検)は痛いですか?

組織検査(生検)は、異常が疑われる部分からごく小さな組織を採取して詳しく調べる検査です。組織を採る際にチクッとした痛みや軽い生理痛のような痛みを感じることがありますが、多くの場合は短時間で終わり、我慢できないほどの強い痛みになることはほとんどありません。

検査時間は3~5分程度です。検査後は少量の出血や軽い腹痛がみられることがありますが、多くは自然に治まります。出血が多い場合や強い腹痛、発熱などの症状がある場合は、早めに医療機関へご相談ください。

組織検査(生検)の後は出血しますか?

はい。組織検査(生検)の後は、採取した部分が治る過程で、少量の出血や茶色・黒っぽいおりものがみられることがあります。多くの場合は正常な経過であり、数日~1週間程度で自然に改善します。

ただし、生理2日目以上の量の出血が続く場合や、強い腹痛、発熱、悪臭のあるおりものがある場合は、感染や出血の可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。

生検後数日間は、傷の治りを促すため、激しい運動や性交渉、長時間の入浴は控えるようにしましょう。

組織検査(生検)の結果はいつ分かりますか?

組織検査(生検)の結果は、採取した組織を病理検査で詳しく調べるため、結果が出るまで約2週間かかります。

結果説明では、異常の有無や病変の程度(CIN1・CIN2・CIN3など)、今後の経過観察や治療の必要性についてご説明します。

結果を待つ間に気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。

CIN1(軽度異形成)と診断されました。治療は必要ですか?

CIN1(軽度異形成)は、すぐに治療が必要となることはほとんどありません。約60〜90%の方は自然に改善するとされており、まずは経過観察が基本となります。

経過観察では、子宮頸がん検診(細胞診)、HPV検査、必要に応じて組織検査(生検)を行い、病変が改善しているか、進行していないかを確認します。検査の内容や間隔は、検査結果に応じて医師が判断します。

一部ではCIN2やCIN3へ進行することもあるため、「軽度だから大丈夫」と自己判断せず、医師の指示に従って定期的に受診することが大切です。

CIN2(中等度異形成)と診断されました。必ず手術が必要ですか?

いいえ。CIN2(中等度異形成)と診断されても、ほとんどの場合はすぐに手術を行わず、まずは経過観察を行います。 CIN2は約40〜70%の方で自然に改善すると報告されています。

定期的に子宮頸がん検診(細胞診)、HPV検査、必要に応じて組織検査(生検)を行い、病変が改善しているか、進行していないかを確認します。

病変の進行が認められた場合や、改善がみられない場合には、子宮頸部円錐切除術などの治療を検討します。治療方針は、検査結果をもとに総合的に判断して決定します。

CIN3(高度異形成)と診断されました。子宮頸がんですか?

いいえ。CIN3(高度異形成・上皮内がん)は、子宮頸がんそのものではありません。しかし、子宮頸がんへ進行する可能性が高い前がん病変であり、適切な治療が必要です。

CIN3と診断された場合は、子宮頸部円錐切除術が推奨されます。当院では高次医療機関をご紹介し、治療を受けていただいています。

円錐切除術を行うことで、多くの場合は子宮頸がんへの進行を防ぐことができます。不安なことや治療について気になる点があれば、お気軽にご相談ください

子宮頸部円錐切除術とはどのような手術ですか?

子宮頸部円錐切除術とは、子宮頸部の異常な部分を円錐状に切除する手術です。

主にCIN3(高度異形成)や、一部のCIN2(中等度異形成)、早期の子宮頸がんが疑われる場合に行われます。

この手術には、

・病変を取り除く「治療」
・病変の広がりを詳しく調べる「診断」

という2つの目的があります。

子宮を摘出する手術ではないため、多くの場合、将来の妊娠は可能です。ただし、手術後には早産や子宮頸管無力症のリスクがわずかに上昇することが知られているため、妊娠を希望される方は主治医と十分に相談して治療方針を決めることが重要です。

円錐切除後でも妊娠・出産はできますか?

はい。円錐切除後でも、多くの方が問題なく妊娠・出産されています。

ただし、子宮頸部の一部を切除するため、子宮頸管が短くなり、

・流産
・早産
・子宮頸管無力症

のリスクがわずかに高くなることがあります。

そのため、妊娠した場合には、通常よりも慎重に経過をみていくことがあります。

一方で、円錐切除を受けたからといって妊娠できなくなるわけではありません。将来の妊娠を希望されている方は、治療前の段階から主治医へ相談し、自分に合った治療方針を検討することが大切です。

子宮頸部異形成と診断されました。妊娠することはできますか?

はい。子宮頸部異形成と診断されたからといって、妊娠できなくなるわけではありません。CIN1(軽度異形成)、CIN2(中等度異形成)、CIN3(高度異形成)のいずれであっても、多くの方が自然妊娠し、無事に出産されています。

子宮頸部異形成そのものが卵巣機能や排卵に影響を与えることはありません。そのため、異形成があること自体が不妊の原因になることはほとんどありません。

ただし、病変の程度によっては治療が必要になる場合があり、妊娠を希望されている方では、年齢や妊娠時期を考慮しながら治療方針を決めていくことが重要です。将来の妊娠を希望されている方は、治療前の段階から医師へ相談することをおすすめします。

妊娠中に子宮頸部異形成が見つかった場合はどうなりますか?

妊娠中の子宮頸がん検診で子宮頸部異形成が見つかることは珍しくありません。しかし、多くの場合は妊娠中にすぐ治療を行う必要はなく、慎重に経過を観察しながら、出産後に治療方針を決定します。

妊娠中は、お母さんと赤ちゃんの安全を最優先に考え、必要最小限の検査を行いながら病変の変化を確認します。

ただし、病変の変化を確認するため、医師の指示に従って定期的に受診することが大切です。

子宮頸部異形成でも性交渉はできますか?

子宮頸部異形成と診断されても、基本的に性交渉が禁止されるわけではありません。

ただし、組織検査(生検)後や子宮頸部円錐切除術後は、出血や感染を防ぐために一定期間性交渉を控えていただくことがあります。

また、HPVは性交渉によって感染するウイルスですが、通常の性生活によって子宮頸部異形成が急激に悪化することはありません。

病変の程度や治療内容によって注意点が異なるため、不安がある場合は医師へご相談ください。

HPVはパートナーにうつりますか?

はい。HPV(ヒトパピローマウイルス)は主に性交渉によって感染するウイルスです。そのため、パートナー間で感染が起こる可能性があります。

ただし、HPVは非常にありふれたウイルスであり、性交経験のある方の多くが一生に一度は感染するといわれています。

また、感染したからといって必ず病気になるわけではありません。多くの場合は、自分の免疫力によって自然に排除されます。

「誰から感染したのか」「いつ感染したのか」を特定することは非常に困難です。そのため、パートナーを責めたり、自分を責めたりする必要はありません。HPV感染は特別なことではなく、誰にでも起こりうる感染症です。

パートナーもHPVワクチンを接種したほうがよいですか?

はい。HPVワクチンは、ご自身だけでなく、パートナーへのHPV感染を予防する効果が期待できます。

HPVは性交渉によって感染するウイルスのため、パートナーもワクチンを接種することで、お互いの感染リスクを減らすことにつながります。

HPVワクチンは女性だけでなく男性も接種できます。当院では男性・女性ともにHPVワクチン接種を行っています。HPVワクチンの効果や接種対象については、「HPVワクチン」のページをご覧ください。

三ノ宮駅前レディースクリニックでは、患者様の不安に寄り添い、迅速で負担の少ない処置を心がけております。不安な症状がある方は、いつでもお気軽にご来院ください。